今回は、知人の勧誘で副業を始めたものの高額な教材を購入し、最終的に失敗してしまった田中健さん(仮名・現在35歳・当時30歳)のエピソードをお届けします。
副業詐欺は最近特に話題になっていますが、信頼している知人からの勧誘という形で始まるケースも少なくないですね。
田中さんがどのような経緯で詐欺に巻き込まれ、その後どのように立ち直ったのかを詳しく伺いました。

このお話が、同じような状況で悩んでいる方々に少しでも役立つ内容となれば嬉しいです!
知人からの勧誘で始まる副業
――田中さん、まず副業を始めるきっかけを教えていただけますか?
「きっかけは、学生時代の友人からの連絡でした。当時は会社員として働いていましたが、収入に対して将来の安心感が持てず、漠然とした不安を感じていたんです。生活が苦しいわけではありませんでしたが、このまま同じ働き方を続けていても大きく状況が変わるイメージが持てなくて、将来のことを考えると少し焦りがありました。
その頃はちょうど、副業という言葉をよく目にするようになった時期でもありました。SNSやニュースでも『会社以外の収入源を持つべき』という話題が増えていて、周囲でも副業を始めたという人が少しずつ出てきていたんです。そういう話を聞くうちに、『自分も何か行動した方がいいのではないか』という気持ちが強くなっていました。
そんなタイミングで、久しぶりに学生時代の友人から連絡が来たんです。普段は頻繁にやり取りをする関係ではありませんでしたが、昔から仲が良くて、信頼している相手でした。最初は近況報告のような会話だったんですが、途中から『最近副業を始めて生活が変わった』という話が出てきたんです。
『会社の給料だけに頼らなくてもいい働き方がある』とか、『自分の時間を増やしながら収入も増えている』といった話を聞いて、自然と興味を持つようになりました。普段なら警戒するような内容でも、昔から知っている友人だったので、疑う気持ちはほとんどありませんでしたね」
――具体的にどのような話をされたんですか?
「最初はかなり魅力的な話に聞こえました。『誰でもできる副業があって、正しいやり方を知れば月に数十万円くらいは十分狙える』と言われたんです。特別な資格や経験は必要なくて、パソコンやスマートフォンがあれば始められるという説明でした。
さらに、その友人自身もすでに副業で収入を得ていると言っていました。『会社の給料より副業の方が伸びてきている』とか、『自由な時間が増えて生活に余裕ができた』という話を聞くと、現実味があるように感じてしまいました。
友人は、『難しいビジネスではないし、ちゃんと教われば誰でもできる』とも言っていました。しかも、『自分も最初は何も知らない状態だったけど、正しい方法を知ってから結果が出るようになった』という体験談も話してくれたんです。
その話を聞いているうちに、『自分にもできるのではないか』という気持ちが強くなっていきました。特に印象に残っているのは、『お前も絶対できるから』と言われたことですね。昔から知っている友人にそう言われると、根拠がはっきりしなくても信じてしまうものです。
今振り返ると、そのときの自分はかなり前向きな気持ちになっていました。収入への不安を感じていたタイミングだったこともあり、『これが生活を変えるきっかけになるかもしれない』と期待してしまったんです。疑うというより、“チャンスかもしれない”という感覚の方が強かったと思います」
高額教材の購入に至るまで
――その後、高額な教材を購入することになった経緯を教えてください。
「友人から副業の話を聞いたあと、何度か連絡を取り合うようになりました。最初は雑談の延長のような会話だったんですが、少しずつ副業の話題が中心になっていきました。『実際に結果を出すためには、正しいノウハウを知る必要がある』とか、『自己流では遠回りになる』という話を繰り返し聞くうちに、“ちゃんと学ばないと稼げないのかもしれない”と思うようになったんです。
そのタイミングで、友人から教材の存在を紹介されました。『この教材を使えば具体的なやり方が全部分かる』『初心者でも実践できるように体系的にまとめられている』という説明でした。さらに、『自分もこの教材を使って結果が出るようになった』と言われたので、かなり信頼してしまいました。
ただ、価格を聞いたときはさすがに驚きました。金額は50万円近くで、普通に考えれば簡単に出せる額ではありません。最初は『そんなに高いものなのか』と戸惑いましたし、正直に言うと一度は断ろうとも思いました。
でも、そのとき友人は『これは単なる出費じゃなくて初期投資なんだ』と言ったんです。『ビジネスを始めるなら最初に投資が必要なのは当たり前』『このノウハウは一度身につければ一生使える』という説明を聞くと、だんだん考え方が変わっていきました。
さらに、『自己投資をする人だけが結果を出している』『ここで決断できるかどうかが将来を分ける』といった言葉もありました。そう言われると、『自分が迷っているのは覚悟が足りないからではないか』と考えてしまったんです。
最終的には、『もし本当に稼げるようになれば、この金額はすぐに回収できるかもしれない』という気持ちが強くなって、クレジットカードで購入することにしました。決済するときはかなり緊張しましたが、“これから生活が変わるかもしれない”という期待もありました」
――購入する際、不安に思うことはなかったのですか?
「もちろん不安はありました。50万円という金額は自分にとってかなり大きな出費でしたし、もし結果が出なかったらどうしようという気持ちはありました。
ただ、その不安を打ち消すような説明を友人がしてくれたんです。『最初は誰でも不安だけど、ちゃんと取り組めば必ず成果が出る』『俺も最初は同じように迷ったけど、思い切って始めてよかった』といった話を何度も聞かされました。
昔から知っている友人がそこまで自信を持って話していると、『本当にうまくいっているのかもしれない』と思ってしまいますよね。疑うよりも、“自分も挑戦してみたい”という気持ちの方が強くなっていきました。
それに、購入を決めたときは『この金額を払った以上、絶対に頑張らないといけない』という覚悟もありました。むしろ自分の中では、“これだけ投資したのだから結果を出さないと意味がない”と前向きに考えようとしていました。期待とプレッシャーが混ざったような気持ちだったと思います」
被害に気づいた時の心境
――騙されたと気づいた瞬間、どのような気持ちになりましたか?
「そのときは、怒りよりも恥ずかしさの方が強かったです。『どうしてこんな話を信じてしまったんだろう』という気持ちが頭の中で何度も繰り返されました。副業の話を聞いたときは、自分なりに冷静に考えているつもりでしたし、普段は簡単に人の話を信じるタイプではないと思っていたんです。それなのに、結果として大きな金額を支払ってしまったことが、自分でも信じられませんでした。
特に強く感じたのは、『自分は判断を誤ったのではないか』という後悔でした。友人の言葉を信じたこともそうですし、“稼げるかもしれない”という期待に流されてしまったことにも気づきました。冷静に振り返ると、疑問に思うべき場面はいくつもあったはずなのに、そのときは気づけなかったんです。
それに加えて、50万円という金額の重さも大きかったです。クレジットカードで支払っていたので、毎月の請求が続くことになります。『これからどうやって支払っていけばいいのか』『生活にどれくらい影響が出るのか』と考えると、不安な気持ちがどんどん大きくなりました。
被害に気づいた直後は、しばらく何も手につかないような状態でした。頭では状況を理解しているのに、気持ちが追いつかない感覚でしたね。『もしあのとき違う判断をしていたら』という考えが何度も浮かんできて、自分を責めるような気持ちが続きました」
――その後、友人との関係はどうなりましたか?
「その後は、友人とは完全に連絡を取らなくなりました。もともとは学生時代からの付き合いで、長い時間を一緒に過ごしてきた相手だったので、正直なところとても残念な気持ちはありました。
ただ、時間が経って冷静に振り返ってみると、彼の言動の中に違和感を感じる部分もありました。副業の説明をしているときの熱心さや、教材の購入を強く勧めてきた態度を思い出すと、『もしかすると最初からお金目的だったのではないか』と思うようになったんです。
その可能性を考え始めると、以前のように普通の友人関係に戻るのは難しいと感じました。信頼していた相手だったからこそ、裏切られたような感覚もありましたし、これ以上関係を続けるのは自分にとって良くないと思いました。
結果として連絡を断つ形になりましたが、その決断は間違っていなかったと思っています。人間関係は大切ですが、相手の行動によっては距離を置くことも必要なのだと、この出来事を通して強く感じました」
金銭的な影響とその後の対応
――経済的な負担も大きかったのではないでしょうか?
「そうですね。50万円という金額は、簡単に用意できるものではありませんでした。購入するときは“将来の収入につながる投資”という気持ちが強かったのであまり深く考えませんでしたが、実際に支払いが始まると現実の重さを実感しました。
クレジットカードの分割払いにしたとはいえ、毎月の請求額は決して小さくありませんでした。普段の生活費や固定費と合わせると負担がかなり大きくて、外食や娯楽に使うお金を減らしたり、予定していた買い物を諦めたりする必要も出てきました。
それまで何気なく使っていたお金の使い方を見直さざるを得なくなり、生活の中で節約を意識する場面が一気に増えました。金銭面の負担だけでも大きかったですが、それ以上に精神的な影響も大きかったです。
『自分の判断でこの状況を作ってしまった』という思いが強くて、請求書を見るたびにその出来事を思い出してしまいました。しばらくは気持ちが落ち込みやすく、仕事中でもふとした瞬間に考え込んでしまうことがありました」
――被害に気づいた後、どのように対応しましたか?
「まず最初にやったのは、専門家に相談することでした。自分だけで判断するのは難しいと思ったので、法律相談所に問い合わせて状況を説明しました。契約の内容や教材の販売方法についても詳しく話しましたが、最終的には『返金を求めるのは簡単ではない』という説明を受けました。
教材という形で商品が提供されている場合、法律上は“商品を購入した契約”として扱われることが多く、詐欺と断定するための証拠が必要になるそうです。そうした説明を聞いたときは正直かなり落胆しましたが、それでも何もしないまま終わるのは納得できませんでした。
そこで次に、教材を販売していた会社に直接連絡を取ることにしました。問い合わせフォームやメールを使って事情を説明し、『内容が説明と違うのではないか』『返金対応を検討してほしい』という内容の連絡を何度も送りました。
最初は返信がなかなか来ませんでしたが、何度かやり取りを重ねる中で会社側から回答がありました。ただ、その内容は『契約に基づいて提供された商品であり、返金には応じられない』というものでした。こちらの主張を伝えても対応は変わらず、結果として返金には至りませんでした。
交渉が終わったときはかなり悔しい気持ちもありましたが、その経験を通して、同じような被害が多く起きている理由も少し理解できた気がします。被害に遭った後に取り戻すのは簡単ではないからこそ、最初の段階で慎重に判断する大切さを強く感じました」
立ち直るための行動
――その後、どのようにして立ち直ることができたのでしょうか?
「被害に気づいた直後は、しばらく気持ちの整理がつきませんでした。お金の問題もありましたし、自分の判断を後悔する気持ちも強くて、何をしていてもその出来事を思い出してしまう状態だったんです。
ただ、ずっとそのことばかり考えていても状況は変わらないと思い、まずは生活の軸を整えることから始めました。具体的には、副業のことを一度完全に頭から切り離して、本業に集中することにしたんです。仕事に意識を向けることで、少しずつ日常のリズムを取り戻していきました。
最初のうちは、仕事に集中していてもふとした瞬間に思い出してしまうことがありましたが、忙しく過ごす時間が増えるにつれて、気持ちの重さも少しずつ軽くなっていきました。日常を取り戻すことが、精神的な回復につながったと思います。
それからもう一つ大きかったのは、自分の経験を誰かに話すことでした。最初は恥ずかしさもありましたが、信頼できる人に事情を打ち明けたことで、気持ちがかなり楽になりました。自分の中だけで抱え込んでいると、失敗した出来事がどんどん大きく感じられてしまいますが、話してみると『そういうことは珍しくない』と言われることもあり、少しずつ冷静に受け止められるようになりました。
その流れで、SNSでも副業詐欺に関する注意喚起の投稿を始めるようになりました。最初は短い内容でしたが、自分の体験を正直に書いてみたところ、同じような経験をした人や、不安を感じている人からメッセージをもらうようになったんです。
そうした反応を見て、『この経験は無駄ではなかったのかもしれない』と思えるようになりました。副業に興味を持つ人は多いですし、収入を増やしたいという気持ちは誰にでもあります。だからこそ、その気持ちにつけ込むような勧誘があることを知ってもらうだけでも意味があると感じています。
今は、過去の出来事を完全に忘れたわけではありませんが、“失敗した経験”としてではなく、“大きな学びになった出来事”として受け止められるようになりました。同じような被害を防ぐきっかけになるのであれば、自分の体験を伝えることにも意味があると考えています」
まとめ|信頼できる相手でも副業勧誘は慎重に見極めたい
田中さんの体験から分かるのは、副業詐欺は見知らぬ相手から突然始まるとは限らない、という現実です。
むしろ警戒しにくいのは、昔から知っている友人や知人、職場の知り合いなど、一定の信頼関係がある相手から話を持ちかけられる流れです。
相手を信用しているぶん、「自分を騙すはずがない」という気持ちが先に立ち、内容そのものを冷静に見にくくなります。
実際には、勧誘の入り口がやさしい雑談だったとしても、その先で高額教材や有料サポート、あいまいな収益説明につながる例は少なくありません。
しかも、相手が知人だと断りづらくなり、「相手の顔を立てたい」「疑うのは悪い気がする」と感じやすくなります。ここに、副業詐欺の見えにくい危うさがあります。
副業を始めたいと感じる気持ち自体は自然です。
収入を増やしたい、将来に備えたい、生活を少しでも良くしたい。
そうした思いは誰にでもあります。
ただ、その前向きな気持ちが強い時ほど、「今だけ」「すぐ回収できる」「誰でも稼げる」といった言葉は魅力的に見えてしまいます。
だからこそ、知人から勧められた話であっても、その場で決めず、内容を自分の目で確かめる姿勢が欠かせません。
例えば、収益化までの流れが具体的に説明されているか、料金に見合う中身が本当にあるか、返金条件や契約内容が明確か、第三者の客観的な評判が確認できるか。
このあたりを一つずつ見ていくだけでも、危ない話を見抜きやすくなります。
相手との関係性ではなく、話の中身で判断する意識が大切です。
田中さんの体験は、信頼と期待が重なると判断が鈍りやすい点をリアルに伝えてくれます。
同じ被害を防ぐためには、「知っている相手だから大丈夫」と考えない姿勢が重要です。

副業を始める際は、気持ちが動いている時ほど立ち止まり、情報を丁寧に確かめながら慎重に判断して下さい!
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