今回は、「保証金30万円を支払えば、不動産運営はすべて代行で収益化される」と言われて契約したものの、運営開始予定日を過ぎても何も始まらず、最終的に連絡も取れなくなってしまった渡辺千尋さん（仮名・当時26歳）のリアルな体験談を紹介します🏠
“空室リスクなし”“物件選定も代行”といった言葉に安心し、「これなら私にもできそう」と思って始めた副業でしたが、蓋を開けてみれば、返金もできないまま時間だけが過ぎていくという苦しい状況に直面されたそうです。
今回は、その過程と心の動き、そして弁護士相談を経て返金に至るまでの詳細を、率直に語っていただきました🗣️
不動産の知識もない自分でもできると聞いて、心が揺れました
──最初にその副業に出会ったきっかけは何だったんですか？
渡辺さん：「SNSを見てたときに、たまたま“働かなくても家賃収入”っていう広告が流れてきたんです。最初は“あーまた怪しいやつね”くらいの感覚だったんですけど、“女性でも安心／代行あり／物件選び不要”っていう文言を見て、なんとなくクリックしちゃって。
登録したらすぐにLINEが届いて、“この副業は、物件オーナーから空き部屋を借りて、当社が運営を代行する形式です。保証金を払えば、収益の一部を毎月受け取れます”って説明を受けました📱」
──その時、不安はなかったんですか？
渡辺さん：「正直ありました。でも、“上場企業の元社員が立ち上げた事業です”とか“女性オーナーが多くて安心です”って言われて、“あ、自分もここに入っていいんだ”って思っちゃったんですよね😓
zoomでの説明会も丁寧で、実績グラフとか収支例も見せてもらって、“30万円の保証金だけで、月々3万円前後の収入が目指せます”って言われたら、もう申し込む気持ちになってました」
契約書は届いたけど、物件情報は“後日案内”のまま放置
──契約後のやり取りはスムーズだったんでしょうか？
渡辺さん：「最初はLINEで“サポート担当です”っていう人がついてくれて、すごく親切でした。“この物件が候補になってます”って話もありましたし、“近日中に運営が始まります”って連絡も来て。
ただ、保証金を振り込んだ後からちょっとずつ雲行きが怪しくなってきて。具体的な物件の場所や、契約書で書かれていた“収支シミュレーション”の内容が全然送られてこなくて。
“確認中です”“今週中に送付します”って言葉が何度も続いたあたりで、“あれ、これ大丈夫なのかな…”って疑いが出てきましたね💧」
運営スタートのはずのその日、届いたのは「延期します」の一言だけ
──実際に、運営は始まったんですか？
渡辺さん：「始まりませんでした。約束されてた開始日になっても、LINEが一通きただけで。“オーナー側の事情で今月のスタートは延期となりました”って。
そのあとの説明も“近日中に目処が立つ予定です”みたいな曖昧な返事で、だんだん返信のペースも落ちてきて。LINEで既読になっても、何日も返ってこないとか。
1ヶ月後には“その担当は異動しました”って言われて、また新しい担当がついたんですけど、その人もまともに連絡取れず…。気づいたらLINEのアカウントごと削除されてました」
“これは詐欺かもしれない”と思っても、誰にも相談できなかった日々
──その後、どうされたんですか？
渡辺さん：「最初は誰にも言えませんでした。情けないし、恥ずかしかったんです。“自分が甘かっただけ”って思って、自分を責めるばっかりで。
でも、夜中に“副業 詐欺 不動産 保証金”とかで検索してたら、似たような人がけっこういるって知って…。そのとき少しだけホッとしたんです💻
で、ある日“副業詐欺 被害相談”って書いてある法律事務所のページに行き着いて、“無料相談だけでもしてみようかな”って思って、勇気を出して連絡しました」
弁護士の「これ、違法性あるかもしれません」の言葉で気持ちが軽くなった
──法律相談ではどんな話が出たんですか？
渡辺さん：「全部正直に話しました。“契約書には返金不可って書かれてますけど、返してもらえるんですか？”って聞いたら、“内容によっては返金請求の余地あります”って言ってもらえて。
“運営実態がなかったこと”“説明と契約内容が食い違ってる部分”を指摘されて、“消費者契約法や特商法の観点で対応できます”って。その時は本当に救われました😭」
内容証明を送ったら、急に態度が変わった運営側
──そこから返金まではどう進んだんでしょうか？
渡辺さん：「弁護士さんに任せて、内容証明を送ってもらいました。“ご連絡なき場合は法的手続きに移行します”って文言入りで。
そしたら、今まで無視してた運営側から急にメールが来て、“お騒がせして申し訳ありません。返金の方向で検討中です”って。明らかにトーンが変わってて、笑っちゃいました😤
“口外しないことを条件に、分割で返金”って形になりましたけど、最終的には全部戻ってきました。正直、全額は無理だと思ってたので驚きましたね」
まとめ｜副業に“簡単さ”を求めるほど、落とし穴も見えなくなる
誰でも稼げる副業って言葉ほど、判断を鈍らせる言葉はありません。
渡辺さんのように、“不動産副業”という響きに安心しやすい案件ほど、運営実態が曖昧なまま進むケースもあります。
「自分の中の“ちょっとだけ不安”を無視したのが、今思えば一番の後悔です」
簡単にお金が入ってくる話は、簡単に消えてしまうものでもあります。
少しでも不安を感じたら、専門家に相談してみるだけでも世界は変わるんだと、そう感じさせてくれるお話でした📩
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